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水素による電力貯蔵システムについて
2015-01-16

おはようございます。鳥井修です。

 
今日は水素による電力貯蔵システムについてご紹介したいと思う。
現在、我々が使っている電気はいつ発電された電気を使っているのか?実は今発電所で作られた電気を使っている。電気は貯めておくことができないので、その時々の需要に応じて発電所でつくった電気を電力会社が供給している。本来であれば蓄電池などに電気を貯められればいいのだが、大容量蓄電池の導入については多額のコストがかかるためなかなか進んでいないのが現状。それでは蓄電池の開発はどうなっているのか?数年前から水素による電力貯蔵システムに注目が集まっている。

 

 

秋田県においても、このシステムについて注目しており秋田商工会議所でも勉強会などを開催し、将来的には再生可能エネルギー、特に風力発電との組み合わせにより秋田県を全国のエネルギー基地にという構想がある。

 

今回、東芝が水素を使い電力を大量貯蔵するシステムを2020年にも実用化すると発表した。水を電気分解していったん水素にし、必要に応じ燃料電池で酸素と反応させ電気として取り出す技術にめどをつけた。

 

既存の蓄電池に比べ電力を長期に大量保管しやすく、設置・運用費は半減できるという。再生可能エネルギーの発電事業者や自治体などにとって蓄電方式の選択肢が広がりそうだ
まず1万世帯が8時間使う電力に相当する4万キロワット時を蓄えられるシステムを提供する。システムは600平方メートルほどの敷地に燃料電池や電気分解装置、水素貯蔵タンクなどを組み合わせて構成。水を電気分解して得た水素をタンクにため、燃料電池で空気中の酸素と反応させ電気を作る。

 

電力を熱にするなどエネルギーの形態を変えた際、元のエネルギーをどれだけ再現できるか示す「エネルギー変換効率」は東芝のシステムで8割に達する。電気でくみ上げた水を流下させて発電するダムの揚水発電の7割を上回る。

 

一般的な蓄電池のエネルギー変換効率も8割程度とされるが、大容量化には電極部材が大量に必要だ。4万キロワット時の蓄電池の設置コストは20億円近いとされる。蓄電池は自己放電するなど長期保存の課題もある。水素を使う場合、漏出防止など安全技術を担保すればタンクの大きさの調整だけで大容量化でき、既存の蓄電池に比べ設置から運用までの総コストを半減できるという。

 

太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーで作った電力が電力会社の受け入れ能力を超えるとして、きめ細かい発電出力の抑制措置が15年からとられる。再生エネの発電事業者にとって余剰分を低コストで貯蔵する仕組みを確保できれば、発電した電力を買い取ってもらえないリスクを減らせる。

 

ほかにも災害時の非常用電源として自治体などの利用が見込める。東芝は350キロワット時の電力を貯蔵する小型実証設備を15年春に川崎市内に設置、太陽光発電と組み合わせ公共施設の非常用電源などに活用する。再生エネとの組み合わせで地域の電力の自給自足につながる可能性もある。

 

東芝は実証設備の成果に加え、水素を大量生産する技術や燃料電池の発電の高効率化で、大規模システムの実用化につなげる。